PRGFを用いたインプラント治療

2025年11月12日

主訴 :下顎6番歯冠破折
治療計画 :抜歯+PRGF後、インプラント治療
初診日 : 2023年4月1日
既往歴 : 特記事項なし

PRGF(Plasma Rich in Growth Factors)とは?
患者様自身の血液から抽出された成長因子を多く含む血漿を用いて、治癒促進、組織の再生を促進する医療技術です。歯科・成形外科・美容医療など幅広く応用されています。

「PRGF治療の症例・成長因子を取り出す過程について」
こちらで詳しくご説明しています→
 https://www.ro-dental.jp/blog/2025/09/30/prgf/

1.初診時口腔内(2023年4月1日)

2.下顎6番歯冠破折により抜歯(2024年9月2日)

3.PRGF(2024年9月2日)

① F2クロット抜歯窩に填入

② F2+Bio-Oss填入

③ F1メンブレンで抜歯窩を覆う

4.インプラント埋入(2025年1月22日)

① (患者さまのご都合により治療が一時中断したため)抜歯後5か月経過後に1次オペとなり、十分な骨質・骨量となる

↑ Sirona Guide2使用

② PRGFにより硬く充実性の高い骨質を得る

↑ ドリリング

③ 埋入初期固は定理想的な35N/cm(ニュートンセンチメーター)
THA(テンポラリーヒーリングアバットメント)装着し、1回法とする

THA(テンポラリーヒーリングアバットメント)
インプラント手術後に、歯ぐきの治癒を促し、最終的な上部構造(被せ物)を装着するまでの間に一時的に使用する土台のこと。インプラント体を保護し、健康な歯ぐきの形を整える役割を果たし、最終的な歯冠を装着しやすくします。 

5.埋入後2か月、ISQ 76を示し補綴物作製開始(2025年3月21日)

ISQとは?
Implant Stability Quotientの略
「インプラント安定指数」といい、安定性を示す指標の一つです。このISQを測定する器械をISQ測定器、もしくは共振周波数分析器といいます。

6.最終補綴物完成 右下6番セット(2025年4月22日)

抜歯時にPRGFを併用することにより抜歯窩の骨再生のスピードが速く、より硬い骨にインプラント埋入が可能となり結果として高いISQが得られた

↑ 右下6番抜歯前(2024年7月12日)

↑ 最終補綴物装着(2025年4月22日)

↑ 初診時パノラマレントゲン(2023年4月1日)

↑ 右下6番最終補綴物セット時パノラマレントゲン(2025年4月22日)

再生療法:エムドゲイン

2025年11月7日

患 者 :A.K様
主訴 ①:左下痛くて歯肉が腫れる
主訴 ②:海外赴任時治療したインプラントの不調により清掃不良によるインプラント周囲炎
治療計画 ①:歯周病初期治療・歯周外科
治療計画 ②:付着歯肉の獲得を目的として遊離歯肉移植術を選択する
初診日 : 2007年07月31日
既往歴 : 特記事項なし

エムドゲインとは?
エムドゲイン(Emdogain)は、歯周病などで失われた歯の周りの骨や歯ぐきの再生を促す治療法です。ブタの歯の発生過程で作られるたんぱく質を主成分としたジェル状の薬剤を、歯根の表面に塗布します。これにより、歯を支える組織(歯槽骨・歯根膜・セメント質)の再生が促され、自分の歯をできるだけ長く保つことが可能になります。外科的な歯周治療と組み合わせて行われることが一般的です。

1.初診時口腔内(2007年7月31日)

主訴 ①:左下痛くて歯肉が腫れる
 左下7番部ポケット7~9ミリ
 左下5番部ポケット3~5ミリ
治療計画 ①:歯周病初期治療、歯周外科

主訴 ②:海外赴任時治療したインプラントの不調により清掃不良によるインプラント周囲炎
治療計画 ②:付着歯肉の獲得を目的として遊離歯肉移植術を選択する                                                  

2.再生療法:エムドゲイン(2008年3月)

骨欠損部にエムドゲイン、バイオスを填入して、メンブレンにて閉鎖縫合する

➡バイオスとは
歯科で使われる骨補填材のひとつです。主に歯周病やインプラント治療で失われた骨を再生させる目的で使用されます。

➡メンブレンとは
歯科の骨再生治療で使われる薄い膜状の材料のことです。骨を再生させたい部分を保護し、治るためのスペースを確保する役割があります。

3.左下遊離歯肉移植術(F.G.G)(2009年6月)

再生療法後に付着歯肉消失の為、左下4・5・6・7番の付着歯肉の獲得を目的に遊離歯肉移植術(F.G.G)を選択する
口蓋より角化歯肉を採取して骨膜上に縫合する

4.術後1か月、仮歯にて歯肉の安定をはかる(2009年7月)

5.右上遊離歯肉移植術(F.G.G)

6.補綴物作製(2010年4月)

7.補綴物装着(2010年5月)

8.再生療法術後16年 経過良好(2025年4月)

PRGF治療の症例について

2025年9月30日

PRGF(Plasma Rich in Growth Factors)

患者様自身の血液から抽出された成長因子を多く含む血漿のことで、治癒促進、組織の再生を促進する医療技術です。歯科・成形外科・美容医療など幅広く応用されています。

  • インプラント手術
  • 骨造成(GBR・サイナスリフト)
  • 歯周組織再生
  • 抜歯後の治癒促進
  • 口腔粘膜潰瘍や傷の治癒促進

成長因子の取り出す過程

①採血

②血液の遠心分離

③分画作業の準備

④分画(成長因子の取り分け)

⑤分画完了

⑥アクチベーターの準備

⑦アクチベーター(適量を計測)

⑧アクチベーターの填入

⑨F1の加温(37℃)

⑩F1の加温(37℃)

⑪F1ゲルの完成

⑫F2添加の骨補填材の準備

⑬F2へ骨補填材の混和

⑭F2

⑮F2+Bio-Oss

⑯F1メンブレン

症例

  • 82歳 女性
  • 破折による抜歯
  • インプラント補綴治療に備えるための歯周組織再生、骨保存処置

リッジプリザベーション(PRGF法)とは?
抜歯後に歯槽骨(顎の骨)の吸収、陥没を防ぎ、将来的に義歯、インプラント補綴治療に備えるための骨保存処置

1.折れた歯を抜歯します

①破折線確認

②抜歯

2.抜歯窩にPRGFの処置をします

③PRGF(F2+骨補填材Bio-Oss)填入

④抜歯窩を十分に満たす

3.メンブレンで抜歯窩を閉鎖します

⑤F1メンブレン作製

⑥F1にて抜歯窩を閉鎖する

4.抜歯窩の治癒が促進しています(術後57日経過)

⑦抜歯PRGF後57日経過

⑧インプラント手術開始

5.骨がしっかりできました

⑨抜歯窩の骨量、骨質を確認

⑩ドリリング

6.埋入ポジションを確認します

⑪埋入ポジションの確認

⑫埋入初期固定35N/cm(理想的)

7.角化歯肉の安定を考慮した縫合をします

⑬初期固定値が高いので1回法インプラント治療としてテンポラリーヒーリングアバットメントを埋入と同時にセット、角化歯肉の安定を考慮して縫合する。

8.補綴を開始します(埋入後61日経過)

⑭埋入後61日経過、補綴開始

⑮オステル値81(ISQ)
オステル値81は、インプラント後の骨と歯肉状態が高く安定していることを示しています。

※ISQ:Implant Stability Quotientの略で「インプラント安定指数」といい、安定性を示す指標の一つです。このISQを測定する器械をISQ測定器、もしくは共振周波数分析器といいます。

9.術前と術後の確認

⑯術前

⑰術後

考察

経過

  • 破折線確認、抜歯後PRGF
  • 抜歯PRGF後57日、インプラント埋入
  • 埋入後61日、二次オペ時オステル値81

結果

  • 82歳高齢女性の治療においては、他科との処方薬剤の関連で1,2ヶ月の治療期間の減少はとても有意義と考えられる。
  • 抜歯窩の吸収を抑えて治療の外科的侵襲度を最小にする為にリッジプリザベーションは有益である。
  • 治療後にオステル値81という高い安定性を獲得できたのもPRGF治療によると考えられる。

リッジプリザベーションにPRGFを組み合わせることで、
抜歯後の骨造成、歯周組織の再生を促進し、治療期間が短縮します。
安全にインプラント手術を行うことができます。

 

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